調理学4 [5]

1 エマルションには水中油滴型(O/W型)と油中水滴型(W/O型)がある.バターやマーガリンはO/W型で,ドレッシングやマヨネーズはW/O型である.
2 水中油滴型エマルションは,油中水滴型エマルションよりあぶらっこく感じる.
3 クッキーのショートネス(もろさ)は油脂量が少ないほど大きい.その理由はグルテンの網目の形成を阻害するためである.
4 クリーミング性とは固体脂が空気を抱き込む性質で,ショートニングが最もクリーミング性に富み,マーガリン,バターの順に小さい.
5 食肉を冷製料理として用いるとき,鶏や鴨肉の脂肪は口中で溶けにくいが,牛脂は溶けやすいのでコールドミートには牛肉が好んで用いられる.
6 生のパイナップルを寒天ゾルに入れるとゲル化しない.
7 生の果物をゼラチンゼリーに使用すると,たんぱく質分解酵素のリパーゼがゼラチンを分解し,固まりにくくするのでさっと加熱してから用いる.
8 寒天ゲルは,ショ糖添加によりゲル強度を増すが,果汁,牛乳はゼリー強度を低下させる.
9 カラギーナンは,熱可逆性のゲルを形成する.
10 高メトキシルペクチンは,カルシウムイオンでゲル化する.
11 ぎゅうひに含まれる砂糖は,でん粉の老化防止効果がある.
12 砂糖は,寒天ゲルの離漿を多くする.
13 杏仁豆腐の豆腐は,シロップよりも比重が小さいために浮く.
14 食塩は貝類のぬめりを除く効果がある.
15 だいこんやいもなどを煮る場合にしょうゆを用いると,食塩で調味した場合に比べてやや硬く仕上がる.
16 魚のみそ漬けのみそは,生臭み成分の吸着効果をもつ.
17 みそを長く加熱すると香気成分が増加して,風味がよくなる.
18 ターメリックは,酸味を強めるために使われる.
19 緑茶にはビタミンCが多く含まれているが,抽出液に溶出する割合は10%以下である.
20 カテキンが微生物で分解されると紅茶の赤色色素をつくる.
21 コーヒーは,コーヒー豆を発酵させてつくる.この際,たんぱく質,炭水化物などが分解されてできたアミノ酸と糖分が加熱時に着色物質をつくる.
22 チョコレートはカカオ豆をおもな原料としてつくる.このとき,カカオ豆の脂肪分だけを集めて利用するのがココアである.