栄養教育論 3

1 栄養教育とは,学習者がよりよい食習慣を獲得できるように,管理栄養士・栄養士が主導権を持ち,学習者の栄養・健康上の問題点を見つけ,目標設定などを行う教育のことである.
2 栄養・健康上の問題を引き起こす要因は,心理状況・環境など複雑かつ多岐にわたるため,学習者自らが目標を自己決定しても,行動変容は容易ではない.
3 栄養教育は,学習者の食習慣に一時的でも変化を与えられた場合,教育を修了してもよい.
4 栄養教育の対象は,学習者本人のみである.
5 栄養教育マネジメントサイクル(PDCAサイクル)において,Plan(計画)は目標設定から出発する.
6 学習者の把握(アセスメント)は,健康・栄養状態の確認のみ行い,その他の情報は不要である.
7 栄養教育の目標設定では,問題が複数ある場合,問題の優先順位を決めることが大事であるが,その決定は学習者自らが好きに決定してよい.
8 学習者の行動変容に関する動機づけが十分にできていないと,栄養教育の成果は得られない.
9 栄養教育は,実施される場所,学習者の健康状態などによって,アセスメント項目や栄養教育の内容は異なる.
10 栄養教育計画は,6W1H1Bの構成要素に基づき立案する.
11 栄養教育の評価項目は,計画段階で決めておかなくてもよい.
12 評価結果は,アセスメント,計画,実施の各プロセスにフィードバックする.
13 栄養教育内容や方法,計画に沿った教育を実施できたか,など「教育の有効性」に関する評価は,企画評価である.
14 教育者と学習者の信頼関係の構築に,カウンセリングの知識や技術は有効である.
15 栄養教育の成果は,他職種との連携なくして得られない.